ライバル球団~対巨人列伝~

親会社が新聞社同士ということもあり、球界の盟主として自負する巨人に対して 中日は真剣勝負をしてきた。
ドラゴンズファンといえばアンチ巨人も多いだろうが、 年棒総額が飛びぬけている巨人に対して、大きく差がついてはいるが2位に着けているのもまた 中日である。
各シーズンでも、中日は巨人に食らいついていった。巨人のV10を阻んだのは中日である。
また中日の5回の優勝ではすべて2位は巨人である。また巨人の優勝のうち中日が2位と なった年は実に12回を数える。
ということはまた、名勝負、名選手も多く産まれたわけである。

中日の歴史の中で巨人戦には情熱を燃やしつづけた男がいた。 言わずと知れた「燃える男」星野仙一である。
巨人戦通算歴代5位、中日では杉下茂に次ぐ2位の35勝。
巨人戦通算勝数(2001/11現在)
名前チーム勝率
1金田正一国鉄6572.474
2平松政次大洋5147.520
3村山実阪神3955.415
4杉下茂中日3845.458
5星野仙一中日3531.530
5江夏豊阪神・広島3540.467
13川崎憲次郎ヤクルト・中日2924.547
17山本昌広中日2729.482
18小松辰雄中日2630.464
21今中慎二中日2520.556
26三沢淳中日2323.500
中日では01年ヤクルトより移籍した巨人戦現役最多勝の川崎憲次郎。 次いで現役2位の山本昌広、小松辰雄が続く。

68年のドラフト。巨人より指名すると約束を受けていた星野だったが、いざドラフトでは 巨人は武相高・島野修を指名した。そのまま中日が1位で星野を指名する。
それに発奮した星野は巨人戦には異常に情熱を燃やすようになった。 星野の巨人戦の最終戦績は35勝31敗8セーブである。

74年8月6日。6回星野の後を継いだ2年目の鈴木孝政は 柴田、王、長嶋を連続三振させ、続く7日もリリーフした6回に 柴田、王、高田を連続空振り三振に仕留め鮮烈なデビューを飾った。 鈴木の巨人戦通算は19勝である。
巨人戦での鮮烈デビューといえば忘れてならないのが近藤真一である。 87年8月9日。ルーキーイヤーのこの年、初登板の巨人戦でいきなりノーヒットノーラン を達成してしまった。四球2失策1の内容。 堀内(巨人)の持っていた最年少記録も塗り替えた。

過去巨人戦でノーヒットノーランを達成したのは、その近藤を含めて3人。 64年8月18日に中日球場で達成した中山俊丈と、96年8月11日に東京ドームで達成した 野口茂樹である。
逆に巨人にノーヒットノーランを食らったのは1リーグ時代に沢村栄治、中尾輝三、藤本英雄 にそれぞれ1回づつ。リーグ分裂後は未だ巨人戦でノーヒットノーランの屈辱を味わった ことはない。

中日と巨人とは他球団と比べてあまりトレードが行われていない。
巨人のエースであった近藤貞夫は交通事故で右手中指を負傷し、47年暮中日に放出されるが、 中指を使わない変化球で50年には10勝をあげるなどして、カムバックした。
61年に巨人を自由契約になり中日にきた与那嶺要は、この年開幕戦で意地の決勝ホームランを 放ったがその後、中日では選手として活躍することはなかった。 が、74年に監督となって巨人のV10を阻むことになる。
66年に中日入りした広野功だが68年に必ず戻ってきてもらうからと説得し、 西鉄にトレードに出した。 だが、その広野に巨人が目をつけ71年西鉄巨人間でトレードが成立した。 それに怒ったのが中日ファンで、連日抗議電話が球団事務所に寄せられたという。 その広野も74年に中日に金銭トレードで戻ってくる。

主なトレードは前出ぐらいであったが、86年オフに監督が星野仙一になって状況が一変する。
ほとんど巨人に決まりかけていたロッテ落合を4人もの選手を放出してまで獲得。 翌88年に巨人を自由契約になった仁村薫を巨人以上の年棒で迎え、 翌89年には、最大の巨人とのトレードと言われるスピード捕手中尾孝義と西本聖とのトレードを 成立させる。その西本は後に20勝投手となる。

巨人との試合の中で忘れてはならない試合がある。94年10月8日の同率首位決戦である。 69勝60敗でならんだ両チームの最終戦。先発は今中と槙原。 だが、前年FAで巨人入りした落合などにホームランを浴び敗退。 1ゲーム差の2位に甘んじた。

今後も巨人とは切っても切れない因縁の元、名勝負を繰り広げてくれるだろう。

巨人戦主な出来事
場所出来事
40.07.06西宮沢村栄治にノーヒットノーランされる
41.07.16後楽園中尾輝三にノーヒットノーランされる
43.05.22後楽園藤本英雄にノーヒットノーランされる
51.08.19中日巨人戦の3回に中日スタジアムネット裏スタンド から火が出る。
死者3人。負傷者300人
53.08.17後楽園原田徳光、サイクルヒット達成
54.09.10後楽園杉下茂、対巨人ダブルヘッダーで1日2勝
64.08.18中日中山俊丈ノーヒットノーラン
66.08.26板東英二。1球で勝利投手。
69.06.15後楽園小川健太郎。王に対して背面投げ
77.08.09大島康徳。1イニング2本塁打。
78.09.23ナゴヤ巨人戦。谷沢健一アキレス腱切断。
81.08.26後楽園宇野ヘディング事件
82.09.28ナゴヤ江川から9回4点差をサヨナラ勝ち
87.06.11熊本宮下昌巳、クロマティから右ストレート食らう。
87.08.09ナゴヤ近藤真一ノーヒットノーラン
89.08.12ナゴヤ斎藤雅樹に9回1死までノーヒットも 落合が逆転サヨナラ3ラン。
94.10.08ナゴヤ最終戦同率首位決戦。
96.08.11東京ド野口茂樹ノーヒットノーラン
01.05.01東京ドショーゴープロ初打席本塁打
01.05.12ナゴド2点差9回無死満塁で三重殺で試合終了
02.08.01東京ド川上憲伸ノーヒットノーラン

(コマンチ@管理人:2001/10/18)
(コマンチ@管理人:2003/06/08加筆修正)
(コマンチ@管理人:2003/06/15加筆修正)