1年の計は開幕にあり~開幕戦列伝~

2004年4月2日。落合竜の船出は前代未聞の開幕投手であった。
中日に来て3年間一軍登板なしの川崎憲次郎の起用である。
川崎は結果は出すことが出来なかったが、チームは粘って逆転し、勝利を修めた。
今後も語り継がれるであろう開幕戦の記録である。
同様に開幕戦にもいろいろなドラマがあったのである。

開幕戦一覧
相手球場スコア開幕投手責任投手
1936春大東京甲子園 ○8-5牧野潔ノース
1936秋大東京甲子園 ●3-7加藤智男
1937春セネタース上井草 ●3-5森井茂
1937秋イーグルス西宮 ○3-0森井茂
1938春名古屋金鯱後楽園 ●7-8松尾幸造
1938秋名古屋金鯱後楽園 ○7-6森井茂繁里栄
1939大阪後楽園 ○2-1松尾幸造
1940ライオン甲子園 ○10-4村松幸雄
1941朝日西宮 ●2-3森井茂西沢道夫
1942阪神西宮 ●3-4河村章
1943大和西宮 ○1-0松尾幸造
1944巨人後楽園 ●0-2森井茂
1946金星後楽園 ○10-4森井茂
1947巨人後楽園 ○2-1松尾幸造服部受弘
1948太陽鳴海 ●2-4服部受弘
1949南海中日 ●1-7服部受弘
1950阪神下関 ○5-0清水秀雄
1951大洋静岡 ●2-4近藤貞雄宮下信明
1952阪神甲子園 ●0-4大島信雄
1953洋松中日 △1-1杉下茂
1954広島中日 ○6-0石川克彦
1955国鉄中日 ○3-1石川克彦
1956大洋中日 ○11-2杉下茂
1957阪神中日 ○6-1伊奈努
1958広島広島 ●4-15中山俊丈
1959大洋中日 ○3-1伊奈努
1960大洋中日 ○4-3伊奈努
1961巨人後楽園 ○2-1板東英二石川緑
1962広島中日 ○2-1柿本実
1963国鉄中日 ○2-1河村保彦
1964大洋中日 ●4-7河村保彦
1965巨人後楽園 ●2-4柿本実
1966広島中日 ●0-2山中巽
1967大洋中日 ●2-3小川健太郎板東英二
1968産経中日 ○3-2小川健太郎
1969広島広島 ●2-3小川健太郎板東英二
1970巨人後楽園 ○10-3小川健太郎
1971阪神甲子園 ●1-4伊藤久敏
1972阪神中日 ○6-3水谷寿伸
1973広島中日 ○7-4稲葉光雄星野仙一
1974広島中日 ○7-5星野仙一星野秀孝
1975阪神中日 ●4-5松本幸行
1976大洋ナゴヤ ○1-0星野仙一
1977巨人後楽園 ●3-5松本幸行
1978大洋ナゴヤ ●1-3星野仙一
1979巨人後楽園 ○4-3星野仙一松本幸行
1980ヤクルトナゴヤ ●1-2藤沢公也
1981巨人後楽園 ●1-3三沢淳
1982広島広島 ●0-7小松辰雄
1983広島ナゴヤ ●5-9小松辰雄
1984広島広島 ●2-3鈴木孝政牛島和彦
1985ヤクルトナゴヤ ○3-2小松辰雄
1986広島広島 ●3-5郭源治
1987巨人後楽園 ●0-6杉本正
1988大洋ナゴヤ ●1-2小松辰雄
1989大洋ナゴヤ ●3-4小野和幸
1990大洋ナゴヤ △5-5西本聖
1991巨人東京ドーム ○6-5小松辰雄森田幸一
1992大洋ナゴヤ ○6-4郭源治森田幸一
1993阪神甲子園 ○12-5今中慎二
1994横浜ナゴヤ ●3-4今中慎二
1995阪神ナゴヤ ○3-2今中慎二与田剛
1996広島広島 ●2-3今中慎二中山裕章
1997横浜ナゴヤドーム ○3-2山本昌
1998広島広島 ●3-8山本昌
1999広島ナゴヤドーム ○4-3川上憲伸落合英二
2000ヤクルトナゴヤドーム ●2-4野口茂樹
2001広島ナゴヤドーム ○5-1山本昌
2002ヤクルトナゴヤドーム ●4-5山本昌
2003巨人東京ドーム ○7-3川上憲伸
2004広島ナゴヤドーム ○8-6川崎憲次郎岡本真也
※責任投手未記載は開幕投手と同じもしくは引き分け
過去一番開幕投手を多く務めたのは、 戦前戦後と活躍した森井茂の6回である。
小松辰雄の5回がそれに続く。

4年連続開幕投手は小川健太郎と今中慎二。 小川はそのうち2回はつないだ板東により勝ちを消されている。

開幕戦というのは140分の1ともそれ以上に重要とも言われる。 もちろん監督や選手個々にも感じ方は違うだろうが、 その開幕で躓いたがタメにガタガタと落ちていったのが1964年であった。
開幕戦は河村保彦の先発で7失点の負けを喫したが、開幕カード大洋3連戦は 被安打40、30失点とめった打ち。そのショックから立ち直る気配も見せずにチームは最下位に沈んだ。

それと対照的だったのが、1999年。5投手をつぎ込み逆転勝ちで開幕戦をモノにすると、 そのままなんと11連勝。一気に優勝まで突っ走った。

開幕勝利は伊奈努が3勝でドラゴンズの勝ち頭である。
だが、開幕勝利と言えば森田幸一を忘れてはいけない。
ルーキー1年目の開幕戦に登板し、逆転勝ちにより勝利投手が転がり込んできた。 この年はリリーフエースとして新人王を獲得する。
そして翌年の開幕戦もまたもリリーフで勝利投手。 南海杉浦以来史上二人目の新人から開幕2連勝であった。

開幕からケガをしてしまう選手もいる。 1980年は開幕戦にトップのベテラン高木が自打球を左足に当ていきなり戦線離脱。 チームの柱がいきなり消えたのだからただの戦力低下ではない。 このシーズンは開幕6連敗。最下位となった。

2年後の1982年。この年の開幕戦も開幕投手、ローテの柱と期待された 小松辰雄がいきなり右足を痛め戦線離脱した。
だが、この年は都裕次郎、郭源治が台頭。 優勝決定戦前の小松と近藤監督との有名なエピソードにつながるのである。

そして今年の川崎憲次郎の起用。
解説者となった星野仙一に「ウケを狙いすぎ。ファンに対して失礼。」 とまで言わしめたこの開幕戦。
ファンの間でも登板の是非はいろいろあるだろうが、 その雑音に耳を貸さず、川崎にはぜひともローテ入りをしてもらい、 カムバック賞の獲得。ひいては優勝になくてはならない働きを期待したい。

(コマンチ@管理人:2004/04/05)